2017/12/12

お薬の形

寒くなってきましたね。今年もあとわずか・・・。
年末年始でお付き合いの多くなるこの季節、市販の胃腸薬を飲む機会もあるかと思います。
TVコマーシャルやドラッグストアでも胃腸薬に力を入れている感じがしますし、
12月は「胃に・・・」という語呂合わせで、胃薬に関連する記念日がいろいろあるみたいです。

さて、市販のお薬を選ぶ際、その効能効果はもとより、そのお薬の形(剤型)についても選択肢があります。
飲み薬(内服薬)には「錠剤」「カプセル剤」「散剤」「顆粒剤」「細粒剤」「液剤」「シロップ剤」等があります。
他にも、水なしでも飲める「口腔内崩壊錠」とか、飲み込まずに噛み砕く「チュアブル錠」等もありますよね。

 

お薬の形(剤型)は、その使用目的と有効成分の性状とに合わせて決められます。
剤型の違いは、使用する人の利便性、有効成分の溶け出す部位の限定、副作用を軽減したりすることに関連します。
ちょっと難しい話になってしまいましたが、お薬の形によって、くすりが正しく効くように、また飲みやすさにも工夫がされているということです。

 

「パンジアス顆粒」のような剤型のお薬は、
□溶けやすく、早く体内に吸収されるため、早い効果が期待できること
□量が調整できるので、お子様の年齢等に合わせた処方が可能であること
□飲み込む力の弱いお子様や高齢者に向いていること
等の利点があります。

 

同じ有効成分を配合したお薬でも、剤型の違うものがあったりしますので、ご自分に合った形のお薬を選ぶのもよいですね。
なお、お薬を飲み込むときは、口にお薬と一緒にお水を含んだ後、少しアゴを引いて(下を向いて)ゴックンすると飲み込みやすくなります。
また、お薬の形もそうですが、お薬のパッケージにも品質・安全性などのことも考えて扱いやすいように工夫がされています。
因みに「パンジアス顆粒」は携帯に便利な飲みやすいスティック包装です。

 

【胃薬の種類】

市販の胃薬って、たくさんの種類があって、どれを選んでよいか迷いますよね。

胃薬は、胃に働く作用により、主に以下のように分類されます。

□消化(消化を助ける)
□健胃(弱った胃の働きを高める)
□ 制酸(胃酸を中和する)
□胃酸分泌抑制(胃酸の分泌を抑える)
□ 胃粘膜修復・保護(荒れた胃の粘膜を修復・保護する)
□ 鎮痛鎮痙(胃の痛みやけいれんを和らげる)

※分類は一例であり、腸の薬(整腸薬、止瀉薬、瀉下薬)は除いています。

市販の胃薬は、これらの作用を有する成分(薬効成分)が1種類あるいは複数組み合わせたものがあります。

□症状がはっきりしている場合は、その症状にあった薬効成分のみを配合した胃薬を選ばれるとよいでしょう。
□症状がはっきりしない場合は、複数の薬効成分を配合した穏やかな効き目の、いわゆる総合(複合)胃腸薬をご家庭に常備しておくと便利です。

「パンジアス顆粒」は、消化薬、健胃生薬、制酸薬を組み合わせた複合胃腸薬です。
注)市販の胃薬は、基本的に、一時的な胃の不調に伴う諸症状を緩和するものです。
服用しても症状がよくならない場合や慢性的な症状であれば、長期の使用は避けて医療機関を受診してください。

 

【健胃生薬】

胃薬には、弱った胃の働きを高める「健胃生薬」が配合されているものがあります。
生薬の持つ独特の味や香り(苦味や芳香)により、唾液や胃液の分泌が促進され、胃の働きを活発にします。

□苦味健胃生薬(苦味によって胃の働きを整えるもの)
例)オウバク(黄柏)、オウレン(黄連)、センブリ(千振)、ゲンチアナ、ホミカ等

□芳香健胃生薬(香りによって胃の働きを整えるもの)
例)ケイヒ(桂皮)、ハッカ(薄荷)、ウイキョウ(茴香)、コウボク(厚朴)、チョウジ(丁子)等

ですから、健胃生薬が配合されている粉薬をオブラート等で包んだりすると、
十分な効果を得られないことがありますので、そのままお水と一緒に服用してください。

パンジアス顆粒は、消化酵素・健胃生薬配合の”すっきりしたのみごこち”の胃のくすりです。

 

【l-メントール】

お薬のパッケージの裏面や、説明書の成分や添加物のところに、「l-メントール」という表記を目にしたことがある方もいらっしゃるかと思います。
l-メントールは、スーッとする清涼感のある成分です。
その用途は、医薬品のほか、歯磨き・菓子・飲料、化粧品等の香料、タバコなど様々なものに使われています。

医薬品では、パンジアス顆粒のような胃腸薬に「健胃生薬」(唾液や胃液の分泌を促進して弱った胃腸をととのえる)として配合されていたり、消炎、鎮痛、鎮痒、殺菌作用等があるため、湿布薬、痒み止め、うがい薬等々、
身近な医薬品の中に含まれています。

※弊社の「新エスベナンうがい薬」「新エスベナントローチ」にもl-メントールが入っています。

因みに、ハッカ(薄荷:シソ科ハッカ属の植物)の葉や茎の部分を水蒸気蒸留して得た精油(「ハッカ油」)から「l-メントール」(無色の結晶)が抽出されます。
ここ数年新聞・雑誌・インターネット等で話題になっている「ハッカ油」をお部屋にスプレーすると、爽やかな香りとともに消臭・殺菌、虫よけにもなり、まさに万能オイルと評されていますが、このハッカ油にもl-メントールが含まれていて刺激性がありますので、取り扱いにはご注意ください。

 

パンジアス顆粒は、”すっきりしたのみごこち”の胃のくすりです。

 

文責 薬剤師

 

・参考資料:厚生労働省ホームページ 試験問題作成に関する手引き(平成27年4月)

・参考資料:第十七改正日本薬局方

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